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口腔ケア介護に携わっている方に向けて

コラム

高齢、体が不自由、認知機能が低下した方への口腔ケアを介助する方は非常に重要な存在です。口腔ケアを行う事で、いろいろな効果が期待できます。まずは(平常時での)口腔ケアの効果をあげてみます。korona_kea

平常時での口腔ケアの効果
  • 虫歯や歯周病の予防
  • 誤嚥性肺炎予防
  • 口腔機能低下防止
  • つばの分泌促進
  • 口臭の予防

しかし、コロナ感染症が蔓延しているこの時期に口腔ケアはしていいのだろうか、と疑問を抱かれる方も少なくないと思います。では、口腔ケアを行う際に、コロナ感染症対策としてどのようなことに気をつければ良いのでしょうか。現時点において、人との接触を断つことが感染拡大の防止につながることは確かです。感染が確定していたり、疑いのある患者さんや感染が蔓延している地域での不要不急の口腔ケアは避けます。どうしても必要な患者さんに対してもPPE(個人防護具)を所持してない場合は避けましょう。

それでは、家族や介護士さんが口腔ケアを行う場面は、必要のある人や困っている人に対して口腔ケアを行う場合どうすれば良いのか。少しでも感染のリスクを下げる方法を紹介します。

1. 消毒滅菌を徹底する

うがいをする
口腔ケア前後で手洗いを20秒以上おこなう。
0.2%ポピヨンヨードでうがいをする。(アレルギーのある人は禁)
入れ歯は0.05~0.5%次亜塩素酸ナトリウム、消毒用エタノールで拭く。(30分浸透が理想です)

2. PPE(マスク、グローブ、ゴーグル)を使用する

PPEとは個人防護具のことでマスクやグローブ、ゴーグルで感染から身を守るための物です。効果としてはかなり期待のできるものです。

3.介入時間を短縮する

口腔ケアの時間を短くすることで感染のリスクを低下させます。

4.口腔ケアの範囲を決める

短時間で口腔ケアするためには効率よく行うことが重要です。重点的にケアをしたい場所を決め、効率よく行うことにしましょう。

5.正面に立たない

患者さんの正面に立って(正対して)口腔ケアすることは避けましょう。
どんな体勢であれ脇から行い、少しでも直接的な飛沫を浴びないようにしましょう。

6.保湿剤を使用する

保湿剤を用いることで飛散を軽減させることができます。
そのため積極的に使用することをすすめます。

ケアを行う方が感染源、感染者とならないよう、まずは自分の身を守れるすべを持ち、患者さんと接するよう心がけてください。また、現在は物資が不足気味です。無理のない範囲で行いましょう。

 歯科口腔外科 歯科衛生士

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